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戦場体験放映保存の会について (about us)

2012-08-15

もうすぐ消えてしまう戦場体験を、なんとか後世に遺さなくてはならない

 この危機感を同じくする元兵士と若者が手を携え、2004年12月、戦場体験放映保存の会は発足しました。
 元兵士・軍属、民間人として、あの戦場を知るお一人おひとりの体験談を、ビデオなどに記録する活動に取り組んでいます。

 これまでに収録した証言は2500余。あの未曾有の戦争を語るには記録の集積はまだまだ足りません。「語らずに死ねるか」という痛切な思いを抱える元兵士・軍属・民間の戦場体験者はたくさんいるのです。
 2010年からは「全国キャラバン」を編成し、全国規模で体験談の聞き取りを行っています。
 (これまでの全国キャラバンの足取りは【こちらのブログ】をご覧下さい。)

 残された時間はもうあと僅か。今、切実に、この運動に関わっていただける方を求めています。
 体験者の皆様、ぜひあなたの体験をお聞かせください。資料のご提供もいただければ幸いです。若い方も、お知り合いの戦場体験者をご紹介ください。ボランティアとして関わっていただける方もご連絡をお待ちしています。


 念のために申し上げますが、この保存運動は、あくまで体験者の「生の声」を真正面から記録します。「無色・無償・無名」を唯一の原則として、それぞれの考え方や立場を尊重しあいながら、ただ戦場体験を語り継ぎ・記録するという一点で手をつなぎ合い、たいせつな歴史として記録しおきたいと願っております。

三つの原則

2012-08-15

 私たちには、当初から守ってきた三つの原則があります。

 無色・無償・無名です。

 「無色」とは、この運動にいかなる他の目的も持ち込まないという意味です。戦場体験保存運動は戦争のない平和な社会を望むものであることは言うまでもありませんが、私たちはただ戦場体験を掘り起こすこと自体を目的にして運動します。どんな心情を持つ人でも戦場体験を語り集める人ならば共に手を携えて運動の発展に協力します。団体も歓迎です。

 「無償」の原則はもともとボランティアの集まりですから当然です。またそうでなければこの運動は成り立ちません。

 これまでマスコミなどは毎年8月15日に焦点を合わせて有名人の回顧談や、有名な軍人や作戦にまつわる記事や番組の企画をしてきましたが、無名の一般兵士・軍属、市民の声は集められませんでした。じつは伝承されるべき戦場体験はこのような一般の人々の中にあります。それが「無名」の意味です。
 無名の意味にはもう一つ、この運動から名を得ることを戒める心得を含みます。

 この三原則の厳格な遵守によって、私たちは運動拡大の経過をえたと言えます。事実、私たちの運動の過程で信条や立場の論争はありましたが、三原則によって克服することが出来ました。

これまでの経緯

2004年12月 戦場体験放映保存の会、老若約100人の賛同にて発足。翌年5月に設立総会。
2005年8月 「元兵士の呼びかけ」を発信。「もうすぐ戦場体験が消えてしまう」と元兵士世代から全国の戦友に「呼びかけ」を開始。
(呼びかけ本文はリンク先へ。保存の会ブログが別窓で開きます)
2007~2009年8月 戦場体験を語り継ぐ集い(日比谷公会堂)を開催。あの戦場から帰還した元兵士が全国から終結。二千名の会場が満席に。「語らずに死ねるか!」が合言葉に。
(2009年の日比谷公会堂集会のプログラムは【こちら】をご覧ください。)
2009年7年 戦場体験史料館を開設。東京・渋谷から北区滝野川の地に事務所を移転。
2010年5月 全国キャラバンを開始。この年寄り3ヵ年で47都道府県を回り、戦場体験の聞き取り活動を展開している。
(全国キャラバンの記録は【こちらのブログ】をご覧ください。)
2011年8月 史料館の外部での展示企画「元兵士・戦場体験・百人展」を開催。
2012年8月 戦場体験史料館・電子版を開設。

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